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矯正歯科
公開:2025.01.17
更新:2025.01.17

小児矯正の費用はどのくらい?保険や医療費控除適用について解説

小児矯正の費用はどのくらい?保険や医療費控除適用について解説

お子さんの歯並びや噛み合わせが気になり、小児矯正を検討している親御さんも多いのではないでしょうか。小児矯正には1期治療と2期治療があり、それぞれ費用や治療内容が異なるため、「実際にどれくらい費用がかかるのか?」と不安に感じている方も少なくありません。

この記事では、小児矯正の費用相場を1期治療と2期治療に分けて詳しく解説し、初期費用や治療中にかかる費用の目安を分かりやすくお伝えします。また、医療費控除の活用方法や費用を抑えるコツもご紹介します。お子さんに最適な治療を選ぶための参考にしてください。

小児矯正の段階ごとの治療と費用目安について

小児矯正は、成長期にある子どもの歯並びや噛み合わせを整えるための治療です。成長を利用した矯正治療は、大人の矯正とは異なり、顎の発達や骨格の成長にアプローチします。

また、小児矯正は「1期治療」と「2期治療」の2つの段階に分かれており、それぞれの治療には異なる目的と費用がかかります。ここでは、この2つの治療段階について詳しく解説し、どのような治療が行われるのか、またそれに伴う費用の目安についてもお伝えします。

1期治療の段階

1期治療は、乳歯と永久歯が混在する時期(混合歯列期)に行われます。この段階の治療の主な目的は、顎の成長を正しく促し、永久歯が生えそろうスペースを確保することです。特に、狭い顎や不正咬合(噛み合わせの問題)がある場合には、早期治療が効果的とされています。

治療に使用される装置には、拡大床(プレート)、急速拡大装置、マウスピース型装置(例:マイオブレース)などがあり、それぞれ費用や適応症例が異なります。一般的な費用の目安は、10万円~40万円程度で、装置の種類や治療期間によって変動します。

1期治療を行うことで、2期治療の必要性がなくなる場合もあるため、トータルの費用負担を軽減する効果も期待できます。特に、顎の発達が活発な時期に治療を開始することで、自然な成長を最大限に活かすことが可能です。

2期治療の段階

2期治療は、永久歯がすべて生えそろった後(永久歯列期)に行われる矯正治療です。この段階では、主に歯の並びを整えることが目的で、ワイヤー矯正やマウスピース矯正(例:インビザライン)などが使用されます。

2期治療の費用は、1期治療よりも高額になる傾向があり、50万円~100万円程度が一般的な相場です。特に、ワイヤー矯正は細かな調整が必要となるため、治療期間が長くなる場合もあります。一方で、マウスピース矯正は取り外し可能であるため、衛生面での利便性が高いことが特徴です。

小児矯正を始める前にかかる費用の相場とは?

治療を始めるまでにかかる相談や検査などの費用も気になると思います。具体的にどのくらいの費用が必要なのか、項目ごとに解説します。

初期相談・カウンセリング

小児矯正を始める第一歩は、歯科医院での初期相談やカウンセリングです。この段階では、親御さんが抱える疑問や不安を解消し、治療の必要性や可能性を確認します。また、お子さんの歯並びの状態や成長具合を把握するために、簡単な検査や問診が行われます。

初期相談の費用は、無料~5,000円程度が相場となっています。一部の歯科医院では、初回相談を無料で実施している場合もあるため、複数の医院で相談を受けるのも一つの方法です。この段階で治療費用の大まかな見積もりを聞くことができるため、費用面での計画を立てる参考になります。

精密検査・診断費用

初期相談の後、矯正治療が必要と判断された場合、精密検査が行われます。この検査では、歯や顎のレントゲン撮影、歯型の採取、口腔内写真の撮影などを行い、治療計画を具体的に立てるためのデータを収集します。その後、検査結果をもとに診断を行い、どのような治療が必要かを詳しく説明してもらいます。

精密検査と診断費用は、2万円~5万円程度が一般的な相場です。この費用には、検査に使用される機器や診断の専門性が含まれており、クリニックによっては費用に多少の差があります。また、治療に進む場合は、精密検査の費用が治療費に充当されるケースもありますので、事前に確認しておくと良いでしょう。

1期治療の費用相場

1期治療は、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期に行われる矯正治療で、主に顎の成長をコントロールし、永久歯が正しい位置に生えるスペースを確保することを目的としています。この段階では、複数の治療装置を使用することがあり、装置ごとに費用が異なります。以下に、代表的な装置とその費用相場を解説します。

また、医院によって費用は異なるため、あくまでも参考程度にご覧ください。

プレート(拡大床)

プレートは、顎の幅を広げるための取り外し可能な装置で、主に狭い顎を拡大して歯が正しく並ぶスペースを作るために使用されます。

費用相場:10万円~30万円程度

急速拡大装置

急速拡大装置は、固定式の装置で、短期間で顎を広げる効果があります。狭い上顎を拡大する際に使用されることが多いです。

費用相場:3万円~5万円程度

フェイシャルマスク

フェイシャルマスクは、下顎に対して上顎の前方成長を促進する装置で、不正咬合の改善に役立ちます。特に成長期の子どもに効果的です。

費用相場:30万円~50万円程度

マイオブレース

マイオブレースは、歯並びだけでなく舌や口周りの筋肉の機能を改善するための装置です。日中や就寝中に装着します。

費用相場:20万円~40万円程度

ペンデュラム

ペンデュラムは、奥歯を後方に移動させるための固定式装置で、歯並びのスペースを確保する際に使用されます。

費用相場:3万円~5万円程度

リンガルアーチ

リンガルアーチは、主に下顎の歯列を固定したり、スペースを確保するために使用される装置です。

費用相場:5万円~10万円程度

ムーシールド

ムーシールドは、噛み合わせの改善を目的としたマウスピース型の装置で、就寝時に装着します。

費用相場:5万円~10万円程度

バイオネーター

バイオネーターは、上下の顎のバランスを整えるための装置で、成長期の子どもに多く使用されます。

費用相場:3万円~5万円程度

インビザライン・ファースト

透明なマウスピースを使用した矯正装置で、見た目を気にする子どもにも人気があります。取り外し可能なため、衛生面でもメリットがあります。

費用相場:30万円~60万円程度

2期治療の費用相場

2期治療は、永久歯がすべて生えそろった後(永久歯列期)に行われる矯正治療で、歯並びや噛み合わせを本格的に整えることを目的としています。この段階では、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などが治療方法として挙げられ、それぞれの治療内容や費用相場が異なります。以下で詳しく解説します。また、こちらも医院によって費用は異なるため、あくまでも参考程度にご覧ください。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯の表側または裏側にブラケットを装着し、ワイヤーの力を利用して歯を少しずつ動かしていく矯正治療の方法です。この方法は、治療範囲が広く、軽度から重度の不正咬合まで幅広い症例に対応できます。

ワイヤー矯正の費用相場は、50万円~150万円程度です。治療方法や装置の選択によって大きく異なります。

表側に装着する一般的なワイヤー矯正は、費用が50万円~100万円程度と比較的抑えられる傾向があります。しかし、装置が目立ちやすいため、特に思春期の患者さんや大人の患者さんにとっては、見た目のコンプレックスを感じる場合があります。

歯の裏側に装置を装着する方法で、見た目が気にならない点が大きなメリットです。ただし、技術的に難易度が高く、費用は100万円~150万円程度と高額になる傾向があります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正の費用相場は50万円~100万円程度です。この範囲内で費用が変動する主な要因として、治療に必要なマウスピースの枚数や治療期間、さらには選ぶクリニックの料金体系があります。小児矯正の場合、成長を利用することで治療期間が短縮されるケースがあり、その分費用が抑えられる可能性があります。

一般的に、マウスピース矯正は透明で目立ちにくい特性を持つため、見た目を気にする子どもにも人気がありますが、この特性が費用をやや高額にする要因にもなっています。また、取り外し可能であるため衛生的なメリットもありますが、これにより治療計画通りに進めるための装着時間管理が求められます。

小児矯正の費用は保険適用される?

小児矯正にかかる費用は、基本的には保険適用外となっています。矯正治療は見た目の改善や咬合の調整を目的とした自由診療として扱われるため、その費用は全額自己負担になるのが一般的です。しかし、特定の条件に当てはまる場合には、保険適用を受けられるケースもあります。

顎変形症による咬合異常の場合

顎変形症とは、顎の成長が不均衡で噛み合わせに重大な影響を及ぼす症例を指します。この場合、矯正治療に加えて外科手術が必要になることが多く、保険適用の対象となります。

永久歯のうち前歯や小臼歯で3歯以上の萌出不全に起因した咬合異常の場合

永久歯が生えてくるスペースが不足し、正常な位置に生えない状態が原因で噛み合わせに問題が生じている場合が該当します。

厚生労働省が規定する特定の咬合異常の場合

厚生労働省が認定する疾患(例:口唇口蓋裂など)に該当する場合は、保険適用が可能です。これらの疾患は、単なる見た目の改善ではなく、機能的な治療が必要とされるため、保険適用の対象となります。

参考:日本矯正歯科学会 別に厚生労働大臣が定める疾患

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小児矯正の費用を安く抑えるための方法とは?

小児矯正は将来の健康や見た目に大きな影響を与える重要な治療ですが、費用が高額になるため、家計に負担を感じる親御さんも多いのではないでしょうか。ここでは、小児矯正の費用を少しでも安く抑えるための具体的な方法を4つご紹介します。

医療費控除を活用して費用負担を軽減

小児矯正の費用は、多くの場合、医療費控除の対象となります。1年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた場合、超えた分を所得から控除できる制度です。これにより、所得税が軽減されるため、結果的に費用負担を減らすことができます。

以下の項目を忘れずに領収書を保管してください。

  • 初期相談や精密検査の費用
  • 治療費や装置代
  • クリニックへの交通費(具体的な日付と時間を記載したメモ)

医療費控除の申請は、確定申告で行う必要があります。歯科医院で領収書や必要書類の発行について相談するとスムーズです。

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小児矯正と医療費控除|対象費用から申請方法まで完全解説

モニター募集を行う歯科医院を探す

矯正治療の症例写真や治療データを提供することを条件に、費用を割引する「モニター募集」を行う歯科医院があります。モニターになることで、通常の費用よりも数万円から数十万円の割引を受けられる場合があります。

ただし、症例としてWebサイトやSNSへの掲載が必要になることがあるため、事前に条件を確認し、負担にならないか考慮することが重要です。

デンタルローンの利用で支払いを分割する

歯科医院が提携しているデンタルローンを利用すれば、高額な矯正費用を分割で支払うことが可能です。デンタルローンは、専用のローン会社を通じて契約を行うため、月々の支払額を抑えることができます。

利率や支払回数はローン会社によって異なるため、契約前に条件をよく確認してください。また、事前審査が必要な場合もあるため、余裕を持ったスケジュールで手続きを進めることをおすすめします。

クレジットカード支払いを選択し、分割払いに変更する

いくつかの歯科医院ではクレジットカード支払いができることがあります。一括で支払う場合でも、カード会社のサービスを利用して分割払いやリボ払いに変更することで、月々の負担を軽減できます。さらに、ポイントが貯まるカードを利用すれば、間接的に費用の一部を回収することも可能です。

注意点として、リボ払いや分割払いには手数料が発生するため、総額が高くなる可能性があります。負担が大きくなりすぎないよう、計画的に利用しましょう。

小児矯正の費用を支払う際の2つの方法

小児矯正の費用は高額になるため、支払い方法を選ぶことも重要なポイントです。歯科医院によって異なりますが、一般的には「トータルフィー制」と「処置別支払い制」の2つの方法があります。それぞれの特徴とメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選びましょう。

ただし、歯科医院によって支払い方法を決められているケースがほとんどなので、支払い方法については事前に確認しておきましょう。

トータルフィー制

トータルフィー制とは、小児矯正の治療費を一括または分割で支払う方法で、治療開始(精密検査後)から治療完了(保定期間終了)までの総費用を事前に提示される仕組みです。この方法の最大の特徴は、矯正全体にかかる費用をあらかじめ把握できる点です。装置代や通院時の調整費用が基本的に含まれており、治療が計画通りに進めば追加費用が発生しないため、予算管理がしやすいことがメリットと言えます。

ただし、注意が必要な点もあります。虫歯や歯周病が発生した場合、または装置の破損など、矯正治療以外のトラブルが発生した際には別途費用がかかる場合があります。そのため、治療を始める前に、追加費用が発生する条件について歯科医院に詳しく確認することが大切です。

処置別支払い制

処置別支払い制は、治療の進行状況に応じて費用をその都度支払う仕組みです。たとえば、マウスピースの交換や装置の調整、定期的な診察ごとに費用が発生するため、初期費用を抑えつつ治療を開始できるのが特徴です。

この方法のメリットとして、治療が計画より早く進んだ場合、費用を抑えられる可能性がある点が挙げられます。必要な処置に応じて支払うため、無駄な費用を支払わずに済むというメリットもあります。

一方で、デメリットも考慮する必要があります。治療が長引いた場合や予想外のトラブルが発生した場合、費用が高額になる可能性があります。また、総額が事前に明確にわからないため、治療がすべて完了するまでどれくらいの費用がかかるのか予測が難しいという点もあります。このため、処置別支払い制を選ぶ際は、治療計画の見通しや費用の上限について歯科医院と十分に話し合うことが重要です。

まとめ

小児矯正は、お子さんの歯並びや噛み合わせを整え、将来の健康と自信に繋がる重要な治療です。しかし、その費用は決して安くはなく、治療の種類や支払い方法によって金額や負担のかかり方が大きく異なります。

トータルフィー制は、総額を明確に把握したい方に適しており、治療中の追加費用の心配が少ないことがメリットです。一方で、処置別支払い制は初期費用を抑えたい方や治療進行に合わせて柔軟に支払いを管理したい方に向いています。それぞれの特徴やデメリットを理解したうえで、自分に合った支払い方法を選ぶことが大切です。

また、費用を抑える方法として医療費控除の活用やモニター募集の利用、分割払いなどの選択肢も検討することで、家計への負担を軽減できます。これらの選択肢を上手に組み合わせることで、無理なく治療を進められる環境を整えることができます。

小児矯正は、早期に治療を始めることで費用の抑制や治療効果の向上が期待できます。まずは信頼できる歯科医院で相談し、費用や治療計画について十分に話し合いながら、最適な選択をしてください。お子さんの将来の笑顔と健康を支えるために、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。

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