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矯正歯科
公開:2025.01.17
更新:2025.01.17

小児矯正の種類を徹底解説!矯正装置の特徴をわかりやすく解説

お子さんの歯並びや噛み合わせが気になり、小児矯正を検討している親御さんも多いのではないでしょうか。矯正治療を始める際にまず知っておきたいのが、小児矯正にはさまざまな種類があるということです。それぞれの治療方法には目的や特徴、費用、適応症例が異なり、どの方法が適しているのかを理解することが、成功する治療の第一歩となります。

この記事では、小児矯正の主な種類についてわかりやすく解説します。拡大床やマウスピース矯正、ワイヤー矯正などを具体的にご紹介します。さらに、治療を始める時期や費用の目安についても触れ、親御さんが安心して治療を選べるようサポートします。

お子さんの成長期は、歯並びを整える絶好のタイミングです。この記事を通じて、治療方法の違いや特徴を理解し、最適な選択をするためのヒントを見つけてください。

小児矯正の種類

小児矯正で使用される装置にはさまざまな種類がありますが、大きく分けると以下の3種類に分類されます。

  • 自分で取り外しができる「可撤式矯正装置」
  • 自分で取り外しができない「固定式矯正装置」
  • 顔の外に付ける「顎外固定装置」

それぞれについて簡単に説明いたします。

自分で取り外しができる「可撤式矯正装置」

可撤式矯正装置は、取り外しが可能な矯正装置で、特に小児矯正でよく使用されるタイプの一つです。この装置は、子ども自身が簡単に着脱できるよう設計されており、食事や歯磨きの際に外せるため、口腔内の衛生を保ちやすいという大きなメリットがあります。また、透明な素材が使用されることも多く、見た目が目立ちにくい点も人気の理由の一つです。

ただし、可撤式矯正装置には注意点もあります。子どもが装置を正しく装着しないと、期待される治療効果が得られない可能性があります。矯正治療の効果を最大化するためには、1日20時間以上の装着が推奨される場合が多いため、親御さんが装着状況をしっかりと確認し、子どもに習慣づけさせることが重要です。

自分で取り外しができない「固定式矯正装置」

固定式矯正装置は、その名の通り、口腔内でしっかりと固定されるため、自分で取り外すことができない矯正装置です。常に装置が歯に装着されているため、治療効果が持続的に得られる点が大きな特徴です。取り外しができる装置と比べて装着状況を気にする必要がないため、親御さんの管理負担が軽減されるのもメリットの一つです。

固定式矯正装置の代表的な例として、ワイヤー矯正があります。治療期間中は絶えず歯に力がかかっているため、効果が安定して得られるのが特徴です。

しかし、固定式装置にはデメリットもあります。装置が常に口の中にあるため、最初は違和感を覚えたり、歯が動く過程で痛みを感じることがあります。さらに、装置の周りに汚れが溜まりやすいため、徹底した口腔ケアが求められます。

固定式矯正装置は効果が高い反面、痛みやメンテナンスの面で注意が必要です。治療をスムーズに進めるためには、定期的な通院と丁寧な歯磨き習慣を身につけることが重要です。

顔の外に付ける「顎外固定装置」

顎外固定装置は、顔の外側に固定源を求める特殊な装置です。この装置は、顎やおでこ、後頭部などに固定し、必要な力をかけて歯や顎の位置を調整します。主に、フェイシャルマスクやヘッドギアなどが代表的な装置として挙げられ、それぞれが異なる矯正力を発揮します。

1日10~12時間以上の装着が推奨されることがありますが、自宅で装着することがほとんどのため、就寝時に装着したまま寝ていただきます。「装着したまま寝られますか?」という疑問もありますが、ほとんどのお子さんは問題ないです。

難しい場合は他の方法を用いて治療を継続していくことになります。

可撤式矯正装置の種類

可撤式矯正装置は、取り外しが可能で、成長期の子どもの矯正治療において幅広く使用されています。それぞれの装置には独自の特徴があり、目的や適応症例に応じて使い分けられます。以下では、代表的な可撤式矯正装置の種類について詳しくご紹介します。

拡大床

顎を広げて永久歯が正しい位置に生えるスペースを確保する装置です。ネジを調整することで顎を拡大し、歯並びの改善を促します。軽度から中程度の不正咬合に適しており、1日12~14時間の装着が推奨されます

バイオネーター

上下の顎の位置関係を整えるための装置で、特に下顎の成長を促進したい場合に使用されます。口腔内での装着により、顎の発育をコントロールします。成長期の子どもに適した矯正方法です。

リップバンパー

唇や頬の筋肉の力を制御し、奥歯の位置を調整する装置です。唇の圧力を緩和することで、前歯や奥歯のスペースを確保し、不正咬合を改善します。

ムーシールド

就寝中に装着する装置で、噛み合わせや顎の位置を整える効果があります。舌や唇、頬の筋肉の動きを改善することで、歯並びの矯正をサポートします。特に、軽度の開咬や交叉咬合に適しています。

ツインブロック

上下顎それぞれに装着する2つの装置で構成され、顎の位置関係を改善します。特に下顎を前方に成長させるために使用されることが多く、顎の発達段階に合わせて調整が可能です。

F.K.O(アクチバトール)

顎の骨の成長を促進し、歯並びや噛み合わせを改善する装置です。装着することで筋肉の力を利用して顎を正しい位置に導きます。成長期に顎の骨格を調整するために使用されます。

インビザライン・ファースト

透明なマウスピース型の装置で、見た目が気になりにくく、取り外しも簡単です。軽度から中程度の矯正に対応しており、特に歯列のスペース確保や歯並びの調整に使用されます。

プレオルソ

舌や唇の筋肉を調整しながら歯並びを改善する装置で、特に口呼吸の改善や不正咬合の予防に効果があります。日中や就寝時に装着し、自然な歯列の成長をサポートします。

固定式矯正装置の種類

固定式矯正装置は、歯や顎の位置を計画的に整えるために口腔内に固定される装置で、取り外しができないため、常に矯正力を発揮できるのが特徴です。以下では、代表的な固定式矯正装置の種類とその特徴を解説します。

急速拡大装置

急速拡大装置は、上顎を短期間で拡大するために使用される装置です。上顎の骨を広げて永久歯が生えるスペースを確保することを目的とし、数週間~1か月の間で効果を発揮します。顎の狭さによる歯列の乱れや呼吸改善を目的とした治療に使用されます。

固定式拡大装置(GMD・ディスタルジェット・クワドヘリックス・バイヘリックス)

固定式拡大装置は、歯列の拡大や歯の移動を目的として顎に固定される装置の総称です。以下は代表的な装置の特徴です。

  • GMD(グレートモラルディスタルジェット):奥歯を後方に移動させるために使用される装置。歯列のスペース確保に有効です。
  • ディスタルジェット:特に奥歯の位置を後方へ移動する際に使用される固定式装置。
  • クワドヘリックス:歯列を拡大するために使用される装置で、上顎の形状を広げる効果があります。
  • バイヘリックス:クワドヘリックスのように歯列の拡大を目的とするが、より軽い矯正力で治療を進めます。

これらの装置は、それぞれの症例に応じて選ばれます。

リンガルアーチ

リンガルアーチは、下顎に取り付けられる装置で、歯列を固定したり歯を動かすために使用されます。特に、下顎の奥歯の位置を調整し、永久歯が生えるスペースを確保する役割を果たします。

タングガード

タングガードは、舌の位置や動きを制御するための装置で、舌癖による歯列の乱れを防ぐ効果があります。特に、舌が前歯を押す癖や飲み込み時の舌の動きが原因で歯列が乱れる場合に使用されます。

部分ワイヤー

部分ワイヤーは、全体の矯正ではなく、特定の部分の歯列を整えるために使用される装置です。軽度の歯列不正や特定の歯の位置調整に適しており、治療期間が比較的短い場合に選ばれることがあります。

顎外固定装置の種類

顎外固定装置は、口の中ではなく顔の外側を固定源として使用する装置で、特に骨格の不均衡を改善するために用いられます。通常の矯正装置では対応しきれないケースに有効で、成長期の子どもの矯正治療で使用されることが多いです。以下では、代表的な顎外固定装置の種類と特徴を解説します。

上顎前方牽引装置

上顎前方牽引装置(フェイシャルマスク)は、上顎の成長を促進し、下顎に対してバランスの取れた顎の位置を形成するために使用されます。特に、上顎が後退している場合や、下顎が過度に突出している場合に効果的です。装置は、額と顎に固定され、1日10~12時間以上の装着が推奨されます。

チンキャップ

チンキャップは、下顎の成長を抑制するために使用される装置で、下顎が過度に突出している場合に有効です。顎に装着するカップ状の部品が特徴で、下顎の骨に直接矯正力を加えます。この装置は、成長期の骨格の調整に適しており、症例によっては他の装置と組み合わせて使用されることもあります。

ヘッドギア

ヘッドギアは、奥歯を後方に移動させるための装置で、歯列のスペースを確保する目的や噛み合わせの調整に使用されます。ヘッドギアは後頭部や首の後ろに固定されるため、見た目が気になる場合もありますが、大きな矯正力を発揮するため、効果的な治療が可能です。治療の成功には、1日10~12時間以上の装着が必要です。

中学生以降(2期治療)の矯正の種類

中学生以降の2期治療では、永久歯が生えそろった後の歯並びや噛み合わせの矯正を目的とした治療が行われます。この段階では、歯を動かす力が必要となるため、矯正装置も本格的なものが使用されます。以下では、代表的な3つの矯正方法について詳しく解説します。

ワイヤー矯正(表側矯正)

表側矯正は、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着して歯を動かす最も一般的な矯正方法です。幅広い症例に対応可能で、複雑な歯並びや噛み合わせの問題にも効果的です。

  • 費用が比較的抑えられる(50万~100万円程度)。
  • 目立ちやすいため、見た目を気にする場合は選びにくい。
  • 治療期間は1.5~3年程度が一般的。

ワイヤー矯正(裏側矯正)

裏側矯正は、歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する矯正方法で、見た目を気にせず治療を進められる点が特徴です。

  • 外側から装置が見えないため、審美性が高い。
  • 費用が高額になりやすい(100万~150万円程度)。
  • 装置が舌に触れることで違和感を覚える場合がある。
  • 調整が難しく、矯正歯科医の技術力が重要。

マウスピース矯正

透明なマウスピースを使用する矯正方法で、装着時の目立ちにくさと取り外し可能な利便性が特徴です。特に軽度~中等度の矯正に向いており、日常生活への影響が少ない治療法として人気があります。

  • 見た目が気にならないため、特に学生に人気。
  • 費用は50万~100万円程度。
  • 取り外し可能で食事や歯磨きがしやすいが、1日20時間以上の装着が必要。
  • 適応できる症例が限られる場合がある。

小児矯正はいつから始めるべき?

小児矯正を始めるタイミングは、乳歯が永久歯に生え変わる時期が理想的とされています。この時期は、顎の成長を利用して矯正治療を進めることができるため、効率的に歯並びや噛み合わせを改善することが可能です。一方で、大人になってからでは顎の成長を利用した治療が難しくなるため、この時期は非常に貴重なタイミングといえます。

生え変わるタイミングの目安としては、6歳頃が一般的です。この時期に矯正の必要性を判断するため、一度歯科医院で相談を受けることをおすすめします。また、矯正を始めるタイミングはお子さんの歯並びや成長段階によって異なるため、早めに歯科医に相談することで、適切な治療開始時期を見極めることができます。

早期の相談により、顎の成長を適切に活かした治療計画を立てることができるだけでなく、将来的な矯正費用や治療期間を抑えることが期待できます。小児矯正を始めるべきタイミングを逃さず、お子さんの健康な成長をサポートするために、ぜひ専門家に相談してみてください。

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小児矯正の費用目安はどのくらい?

小児矯正の費用は治療内容や使用する装置によって異なりますが、トータル70万円~100万円程度が目安とされています。例えば、顎を広げる拡大装置やマウスピース矯正は比較的費用が抑えられる傾向がありますが、ワイヤー矯正や複雑な症例に対応する場合は、さらに高額になることもあります。

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まとめ

小児矯正は、お子さんの将来の健康や自信に直結する大切な治療です。本記事では、小児矯正で使用される装置の種類や特徴、開始するタイミング、費用目安についてご紹介しました。それぞれの装置や治療方法にはメリット・デメリットがあり、お子さんの歯並びや成長段階に応じて最適な選択をすることが重要です。

矯正治療を成功させるためには、信頼できる歯科医院で相談し、詳細な治療計画を立てることが欠かせません。治療の開始時期や費用について気になる場合は、早めに専門家に相談し、安心して治療を進めてください。お子さんの将来の笑顔と健康のために、最適な矯正治療を見つけましょう!

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